2024年2月29日
キッザニア福岡で行われた中学生向けプログラム
「Night Campus 2023 福岡テクノロジー人材創生塾 ~未来を創るテクノロジー体験~」。
福岡県内の中学校から、36名の生徒が参加し最終日にチームごとにプレゼンを行いました。
三菱電機株式会社 山田 順治 先生
三菱電機パワーデバイス製作所でフィールドワークを行いました。前半はグループワークとしてモーター実験を行い、チームメンバーと協力し、6個のスイッチをタイミングよくオン・オフにすることで、電気自動車のモーターの模型を回す実験を行いました。その後、クリーンウェアに着がえて、半導体の工場見学を行いました。
九州大学井上教授による、デジタルと半導体の関係を知る講演を受けた後、「半導体はどこにある?」をテーマにサブ講師4名のミニ講演とラウンド対話を行いました。
サブ講師:ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社 國廣
奈央子氏/アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 澤
抹美氏/富士通株式会社 今村 智史氏/合同会社つくるばい 柴村
英智代表
九州大学伊都キャンパスで、スーパーコンピューターITO・中央図書館等の見学を行ったあと、IoTを使って、留学生のなやみ事を解決するシステムを考案すべく、チームに分かれてディスカッションを行いました。
チームごと、考案したIoT技術を活用したなやみ解決システムを発表し、講師達から質問やコメントをもらいました。発表を終えた後は、講師やき業のみなさん、参加者同士、リラックスしたふん囲気で交流を楽しみました。
九州大学に留学している大学院生の悩みを解決するための方法と、必要となる半導体を考えました。
1人暮らしでも、早ね早起きと栄養バランスの良い食事をとるために、カレンダーや目覚まし時計、食事のアドバイスやレシピ、さらにすいみんのアドバイスをしてもらえるアプリの開発を考えました。また、1じょう飲むだけで胃の中の状態、食べた物などを見てくれるロボットカプセルも考えました。スマートウォッチとロボットカプセルから得たデータをスマートフォンに送ることで、ユーザーに有益な情報を分かりやすく伝えることができます。
家で運動する時に、見本の映像を正しく真似て安全に行うために、運動のVR化を考えました。VRゴーグルと、バンド型のセンサーを身体につけて運動し、今日どんな程度で運動したか、明日はどんな運動をすればよいかなどの情報をクラウドに打ちこむと、次の日に必要な運動内容を知らせてくれるシステムです。そのために必要な半導体を考える際には、VRよいを防ぐことにも配りょしました。
1人暮らしでも家事ができるように、各家電が洗たく物や食器、食材といった内部の物の量や、ごみの存在をカメラで認識し、自動で動くシステムを考えました。冷蔵庫はさらにその日のメニューを設定してくれます。通勤通学のすきま時間でプログラムを考えることができるのが大きな利点であると発表しました。
賞味期限を切らすことなく食材を食べられるように、CMOSセンサーに種類の見分け方、期限切れの見分け方を覚えさせ、情報をスマートフォンや冷蔵庫に表示させるシステムを考えました。また、世界中の季節ごとの気温・しつ度などのデータを覚えさせることで、いつでも正しい情報を得られ、おすすめの調理方法も提案してくれます。これは、生産者の収かく時期や輸送先ごとの適正温度も分かるシステムであるため、食品ロスにつがると考えました。
1人暮らしで栄養バランスのかたよった食事をしている人が、自分に足りない栄養素を知るためのシステムを2つ考えました。1つ目はロボットが全身をスキャンし、健康状態や必要な栄養素を分せきする方法です。2つ目は、体の中にチップをうめこむことです。分せきした結果に基づいて、健康状態に合わせて必要な栄養素を加えたレシピをスマートフォンに表示したり、自動運転化されたドローンやバイクが料理を提供します。
本で学ぶ際にも、実際に使う言葉やその場面、正確な発音が学べるように、言語を学ぶための専用アプリを作ることを考えました。辞書に、単語と共にQRコードをのせ、それを読みこむことで、分かりやすい例文や、日常で使う言葉、正確な発音、関連・言いかえの言葉、その言葉を使う場面が表示されるシステムです。
三菱電機株式会社 パワーデバイス製作所 応用技術統括
山田 順治 先生
最初のチームから最後のチームまで本当にわくわくドキドキさせていただきながら発表を聞きました。非常に楽しかったです。本当にこれが合計4日のプログラムで、ほとんど半導体を知らなかった人たちのプレゼンだろうかと思うくらいおどろいています。みなさんの発表には限界がないんです。おそらく私たちのようにおとなになればなるほど、だれでもできるような簡単なソリューションしか出せなくなっているんじゃないかなと思いました。今のみなさんのじゅうなんなアイディア、純すいにソリューションを追い求める心を持ち続けていただきたいなと思います。「ダメ」とか、「無理」とかじゃない、その姿勢を本当に大事にしていただきたい。素晴らしい発表でした。
九州大学大学院 システム情報科学研究院 情報知能工学部門 教授
システムLSI研究センター センター長
井上弘士 先生
最初にお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。実はぼくらの方が、みなさんからものすごくし激やエネルギーをもらいました。こんなに色々なアイディアを出して、議論をして、新しいものを生み出すことは大事だなと再認識できました。また、DAY4でアイディアソンをやった時に、急に技術的な専門用語を使ってみんなが議論し始める、ということを目の当たりにしました。これは本当に無限の可能性だなと思いました。これから将来かならず「難しい」と思うことがあると思いますが、それは自分が成長するチャンスなので、むしろ難しいことをどんどん探して、それに取り組んでいってください。本当にありがとうございました。