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【Night Campus 2022】高校生プログラムレポート
~次世代起業家育成塾~

2023年1月30日

【Night Campus 2022】高校生プログラムレポート ~次世代起業家育成塾~

撮影時のみマスクを外しています

キッザニア福岡で初めて行われた高校生向けアントレプレナーシッププログラム
「【Night Campus 2022】Future Innovators’ Course ~次世代起業家育成塾~」。
福岡県内13校の高校から、36名の生徒が受講し、アントレプレナーシップの基本から、
課題解決に向けた事業計画の検討方法までを学び、チームごとにプレゼンを行いました。

ワークショップ

DAY 1 / 11月1日(火)

【キックオフ】じぶん探求ワーク

特別講師:QREC講師・株式会社ジコウ 代表取締役 平田 一茂 氏
ワークシートを用いて3つの側面(動機・才能・価値観)から自分を探り、最後にそれらを総合的に判断することでえてくるものを短い文章でまとめ、発表しました。
価値観マップを見ながら、自分が最も大切にしている価値観をメンバーと共有しました。

【キックオフ】じぶん探求ワーク

DAY 2 / 11月8日(火)

【アイデア創出ワーク】チームのビジネスアイデア検討

「なって欲しい未来」10年後の未来の記事の見出しを考えました。2030年の未来に対して、ワクワクするアイデアを発表し、自分のアイデアに、チームメンバーのアイデアをかけあわせて発想を広げました。
自分のせんたく、チームメンバーの評価を投票で得て、アイデアをまとめていく作業を行いました。

【アイデア創出ワーク】チームのビジネスアイデア検討

DAY 3 / 11月15日(火)

【事業創造セッション】起業家と直にふれ、事業内容の具体化に挑戦

特別講師:株式会社しくみデザイン 代表取締役 中村俊介 氏
商品デモ、事業アイデアのスタート、初期案から商品化にいたるまでの過程を検討し、簡易版リーンキャンバスへの落としこみチームで取り組むビジネスアイデアをまとめました。

【事業創造セッション】起業家と直にふれ、事業内容の具体化に挑戦

DAY 4 / 11月29日(火)

【ピッチのアート】 最終日プレゼンの骨格を検討

だれが幸せに感じるのか。だれに向けたものなのか。どんな価値があるのか。どんな技術・スキルがあればできるのか等の検討を重ねて、プレゼン準備を進めました。

【ピッチのアート】	最終日プレゼンの骨格を検討

DAY 5 / 12月6日(火)

【ファイナルプレゼン】発表と修了式

●チーム発表 各3分×9チーム
●講評コメント
●修了証 授与
●参加者のことば
●記念写真

【ファイナルプレゼン】発表と修了式

発表

2030年の課題解決につながる新しいビジネスプランを発表しました。

<チームA>
ドリンクのみの自販機「マイボトルくん」

ドリンクのみが出てくる自販機「マイボトルくん」を開発しました。これは、必要な量を安く買うことができ、水筒にドリンクを入れると保温保冷もできます。自然にも優しいといったメリットもあります。そして、事業を続けることができる仕組みとして、サブスクリクションの導入、広告料、タンブラーの開発、自販機にボトルを洗うことができる設備、未販売商品を試験的に販売することを考えました。

<チームB>
短期留学システム・マッチングアプリの開発

利用者と留学先をつなぐ留学システム、アプリを開発しました。この留学は、ホームステイのため費用をおさえられ、短期留学のため私生活にあまり支障がでません。また、アプリ内では自動ほんやくができ、留学先とコミュニケーションを簡単にすることができます。また、クラウドファンディングや、支援者には割引等の返礼、留学先の治安を数値化しその情報を販売、他社を通さずに費用を抑えることで事業を続けることができる見込みです。

<チームC>
こども食堂のための募金プロジェクト

子ども食堂の運営資金調達のために「DDD※Delight/Donate/Dish→食事をすることで募金をして喜びを与える」というアプリを開発しました。これは、ポイントアプリとコラボレーションした仕組みとし、外食ついでにアプリから募金ができます。また、利用者にはクーポンやお得な情報発信、募金先の可視化を行うことで企業には食に関するデータを売ることで事業を続けることができます。

<チームD>
カカオのフェアトレードカフェ「カカフェア」

後進国側に支払われる資金が少ないことを解消するフェアトレード商品をカカオにしぼって、フェアトレードカカオを使用した「カカフェア」立ち上げを考えました。また、カフェを通じてフェアトレードを含む国際問題の認知度を上げて行動を変えるきっかけづくりに寄与していくフローです。そして、期間限定商品やSNSで情報発信をする等ブランディングを意識して事業展開していく見込みです。

<チームE>
VRでお祭り体験ができる「VRinpic」

VRを通して世界中の祭りに参加することができ、異文化交流が体験できる「VRinpic」を開発しました。また、後進国を含む世界中の人をターゲットにし、未来に投資することで差別化を図ります。そして、持続する仕組みとして、唯一無二の体験提供や観戦者にも楽しめる、お金を賭けるシステムも導入し、イベントを開く場所を変え、その国の人しか知らないようなディープで心ひかれる情報も案内ことができます。

<チームF>
海外版!おてつ旅!

旅行先のお手伝いをすることで泊めてもらったり、報酬(ほうしゅう)がもらえたりするサービス「おてつ旅」を開発しました。ユーザーは、金銭的な理由で海外を諦めている人や、言語を学びたい人です。また、現地までの経路や現地情報を提供するサービスも展開し、アプリを通して直接チャットで不安なことを質問することができます。事業を紹介する為に、地域の受け入れ先を引き合わせ、受入先からの手数料で事業を続けることができる仕組みになっています。

<チームG>
疑似体験型オンラインプラネットフォーム

疑似体験型オンラインプラネットフォームを開発しました。ユーザーは高校生で、就職後や大学入学後のミスマッチングをなくすのが目的であり、VRとリアルを使って、色々な職業体験を行い、自分に合った職場を選び進学先のヒントにできます。また、学校への提供やサブスクリクション、宣伝費用を得ることや、SNSでの情報発信、ユーザーのリピート率を上げていくことを考えました。

<チームH>
かいこを活かした希少性の高いアパレルづくり

かいこに着目し、様々な色や種類のシルク素材を作って、販売やオーダーメイドの高級ブランドを確立する事業を開発しました。昔からの事業を続けていくために希少性を活かしてかいこを育てる仕事を盛り上げていき、シルクの生地のみならず、かいこの指輪やかみ飾りといったアクセサリーも展開していく見込みです。そして、事業を続けるための、付加価値をつけて高く販売し、多く売らなくて済む仕組みを可能としました。

<チームI>
高校生版キッザニア・4日間プログラム

4日間、キッザニアを貸し切り、実際のスポンサー企業の社員の元、職業体験を2日間、インターンを2日間行うプログラムを考えました。視野を広げることができ、進路を考えるきっかけづくりになると考えます。また、スポンサー側とは新規事業のテストができ、お客様の生の声を聴くことができる場になります。また、参加費用とスポンサー協賛費用を集めて資金を調達する予定です。

総括コメント KDDI㈱ 事業創造本部 BI推進部長 舘林 俊平 氏

気合の入ったプレゼンをありがとうございました。私は日々スタートアップのみなさんと一緒に事業やファンドを作っており、日本に新事業を生み出そうとしているので新企業のプレゼンを見ているが、みなさんの発表は気合が入っていると思いました。モノを作って売るというより、体験を売ることが多いこともみなさんの世代を感じました。さらなるブラッシュアップとして、サービスを体験してくれるお客様を手配して、サービスのユーザーリサーチができるとよりよく具体的にできると思います。

ファシリテーターコメント

九州大学QREC ベンチャー創出グループ准教授 金子 晃介 様
本プログラムのカリキュラムを組むに当たって、大きく二つの事を意識しました。1つ目は、生徒のみなさんが、自分のワクワクする事を起点にして、アイデアを考えていける内容にする事です。2つ目は、生徒のみなさんが、自分のワクワクするアイデアで、他者を幸せにする方法を考えていける内容にする事です。つまり、プログラムを通じて、手段としてのビジネスを全面的に押し出すのではなく、生徒のみなさんが「自分がワクワクする事で、どこに他者を幸せにできるのか」を主に考えながら、結果として、ビジネスの側面も考えられるような内容にしました。
本プログラムが、みなさんにとって、次のステップに進む良いきっかけになればと思います。


九州大学QREC 招へい講師 山田 裕美 様

未来を作るみなさんが活発に意見交換(いけんこうかん)をしたり、前向きに取り組みをされている姿をたくさんみることができ、楽しくプログラムを終えることができました。チームで最終発表までのラスト1週間、準備をがんばったことが伝わってきました。このプログラムを通じて、心の中に残ったものがあればいいなと思います。私たちが大切にしたのは、単にアントレプレナー(起業家)を輩出(はいしゅつ)することではなく、アントレプレナーがもつマインドセット、つまりアントレプレナーシップというものを学んでいただくことです。起業家にならなくても、そのマインドセットは日常生活、学業に活かせるのでがんばってください。 この仲間たちが継続(けいぞく)し、新しい価値創造ができるコミュニティとなることを願っています。

参加者・保護者コメント

カレッジネーム:ひかるさん
みなさんDAY 1からDAY 5までお疲れ様でした。
非常に満足のいくプレゼンができたと僕は思います。
僕はこの活動を通して、物事を多角的に様々な方向からみることが非常に大切であることや、人との関わりが大きな視点を生むことを学びました。その点から僕はこのナイトキャンパスで成長できたと思います。このプログラムに関わってくださった九州大学の講師の方々や関係者のみなさん、本当にありがとうございました


高校生ご参加者 保護者

学校以外の高校生イベントに参加するのは初めてだったのでなじめるか心配していましたが、回を重ねるごとに「時間が足りない、もっと話し合いが必要」と本気で取り組めるよう導いてくださり感謝しています。すべてのグループのアイデアを最後の日に拝見し、高校生でも面白いアイデアを持っていて、実現したらいいなと思うことがたくさんありました。大学など進路を考えるうえでも、ただ点数で当てはまる進学先ではなく何をしたいから学ぶのかをすこしでも明確にするための有意義な時間になったと感じています。