2022年11月1日
撮影時のみマスクを外しています
2018年度から始まった中学生向け対話型ワークショップ「コスモポリタンキャンパス」。
2022年度は「気候変動のシナリオを変えよう! - Change Makers PJ -」をテーマに、
21名の中学生が第一線で活やくする講師との対話を通して気候変動問題について学びを深め、
解決すべき課題に多くの人がきょうみを持ってもらえるような動画を制作しました。
講師: 東京大学 教授 / 国立環境研究所 江守 正多 先生
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」で発表された、「人間活動による温暖化には疑いの余地がない」という言葉をスタートとして、温暖化がもたらす影響を学びました。
さらに、これからみんなで目指すべきゴールや、そのために私たちにできることは何か、などの対話を行いました。
講師: コンサルタント / 慶應義塾大学 非常勤講師 恩田 靖 先生
Google Earth Engine などを活用し、様々な衛星データをもとに「エネルギー貧困」の問題などを学びました。
後半の時間にはじっさいにデータを使い、海水面が上がると自分の住んでいる地域にどのような影響をあたえるのかなどを確認することにより、気候変動問題のジブンゴト化ができました。
講師: 株式会社DALIFILMS 代表取締役 / 慶應義塾大学 非常勤講師 菅 健太 先生
キッザニアSDGsサイトを訪れる小学生たちへ向けて気候変動の問題を一緒に考えてもらえるような動画を、3チームに分かれて作りました。
絵コンテ作りから撮影・演出、そしてナレーションを入れ、編集するまでの流れをじっさいに行いました。参加者たちが紙ねんどで作った太陽やクジラが画面上で活やくしています。
9月25日(日)に発表会を行いました。5日間の学びをふりかえった後に、各チームが作った気候変動問題について考えてもらえるような動画を発表しました。
また江守先生と大塚さんによるパネルディスカッションも行い、「みんなで気候変動に取り組むにはどうすればよいか」などについて対話をしました。
発表会の最後はみんなのはく手で締めくくりました。
ワークショップの熱気をお伝えするために、参加者の感想をごしょうかいします。
このワークショップに参加したことで、気候変動についてもっと知ろうとする、行動をおこそうとするきっかけになった。このきっかけは他の人には無いとても大事な経験だということが改めて分かった。また気候変動のことだけでなく、伝えることについても学べた。(キャンパスネーム:Honoka)
身近に気候変動にきょうみのある人が少ないのでそういった話をしていろいろな意見を聞くことができて良かったです。そこで自分とはちがう意見や考えをもっている人もいるんだと言うことを強く実感しました。(キャンパスネーム:pen)
データがあふれているなかで、どれだけデータがうまく使えるかが大切だと思いました。(キャンパスネーム:Ryo)
「ワークショップから帰ってくると、今日はこんな話を聞いた、こんなことを学んだと生き生きとリポートしてくれました。世界は多くの問題を抱えていますが、それを解決していける世の役に立てる大人になってほしいです。」
そして、参加者がこれから一緒に未来を変えていく仲間である小学生へ向けて制作した動画はこちらです。
ワークショップと発表会の様子はこちらの動画をご覧ください。
学校関係者からのコメント
広尾学園中学校 本科コース 統括長 土田 義昌 先生
中学生時代は、大人との対話があるのは保護者や学校の先生がほとんどで、結果としてその価値観などはとても狭いものになりがちであると感じています。
コスモポリタンキャンパスでは、環境、人口などの社会課題や、AI、多様性などの今日的なテーマについて専門家の先生と対話をするため、生徒が自分の未来を想像するよい機会であると思います。
実際に体験した生徒は、自主性が高まり視野も広がります。
なにより修了証をいただけるのはとても励みになっているようで、それぞれの自信にもつながっていると感じています。
「コスモポリタンキャンパス」はこれからもSDGsをテーマに、正解のない時代をたくましく生きる力を中学生に育んでもらえるよう、プログラムを実施していきます。