こどもの「将来の夢」の見つけ方|年齢別の向き合い方ときっかけづくり
2026年10月13日(火)
「大きくなったら、何になりたい?」
こどもにそんなふうに尋ねてみたとき、目を輝かせて夢を語ってくれることもあれば、「わからない」と首をかしげることもありますよね。
我が子の将来を思うほど、「夢を見つけてあげたいけれど、どう関わればいいんだろう?」と迷う保護者の方も多いのではないでしょうか。未来の選択肢を増やしてあげたいと感じる一方で、毎日の慌ただしさのなかでは、じっくり向き合う時間をとるのが難しいと感じることもあるかもしれませんね。
この記事では、こどもの「将来の夢」との向き合い方を、年齢別のポイントや見つけるきっかけづくりとあわせて、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」の視点からご紹介します。
こどもの「将来の夢」について

「将来の夢を見つけてほしい」「好きなことを見つけてほしい」と願う保護者の方も多いのではないでしょうか。
一方で、こどもたちの興味や関心は成長とともに変化していくものです。そのため、幼い頃に憧れていた職業が変わったり、これまで興味のなかったことに夢中になったりすることも珍しくありません。
また、「将来の夢はまだわからない」という時期があるのも自然なことだといわれています。夢が決まっていないからといって、将来の可能性が狭まるわけではありません。さまざまな経験や出会いを通して、自分の好きなことや得意なことに気づいていくお子さんも多くいます。
大切なのは、夢を早く決めることではなく、お子さんが今どんなことに興味を持ち、何に心を動かされているのかに目を向けることです。
将来の夢について話す時間は、お子さんの「好き」や「やってみたい」を知るきっかけになるといわれています。まずは日々の会話のなかで、お子さんの気持ちに耳を傾けながら、その成長をあたたかく見守っていきたいですね。
年齢別|こどもの「将来の夢」との向き合い方

将来の夢との向き合い方は、こどもの成長に合わせて少しずつ変えていけるとよいでしょう。ここからは、未就学児から小学校高学年まで、それぞれの時期に合わせた向き合い方のヒントをご紹介します。
3〜5歳の未就学児との向き合い方
身近な大人や、絵本・テレビで見た世界に憧れを抱きやすいこの時期は、「プリンセスになりたい」「ヒーローになりたい」など、こどもたちが自由に夢を語ることもあるでしょう。
また、ごっこ遊びのなかでお医者さんやお店屋さんになりきったり、「大きくなったら〇〇になる!」と話したりする姿が見られます。そうした言葉には、お子さんなりの興味や憧れが表れています。
このころに大切にしたいのは、夢の内容が現実的かどうかを問わず、その気持ちをまるごと受け止めてあげることです。「すてきだね」「どんなところが好きなの?」と、こどものワクワクに共感しながら、自由な空想の世界を一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
ごっこ遊びを通じてさまざまな役になりきる経験は、想像力や創造性を育むきっかけのひとつになります。現実的な枠組みにとらわれず、まずは「好き」という気持ちを大切に見守ってあげたいですね。
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厚生労働省『保育所保育指針』
参考:
小学校低学年との向き合い方
学校生活が始まり、関わる人や知る世界がぐんと広がる低学年。お友達や先生、地域で出会う人など、身近な大人の姿を見ながら、「こんなことをしてみたい」「あんな人になりたい」と感じることも増えてきます。
この時期は、お子さんが興味を示したことについて、一緒に調べたり話したりする時間を大切にしてみてはいかがでしょうか。「その仕事って、どんなことをするのかな?」と図鑑や本を開いてみたり、実際に仕事を体験できる施設へ出かけたりするのもおすすめです。
さまざまな仕事や社会との接点に触れるなかで、「やってみたい」「もっと知りたい」という気持ちが広がっていきます。お子さんの興味や関心に寄り添いながら、その世界を一緒にのぞいてみるような関わり方を意識してみてくださいね。
小学校高学年との向き合い方
小学校高学年になると、自分の得意なことや好きなことを少しずつ客観的に捉えられるようになります。また、将来について考える機会が増えることで、「自分に向いているのかな」「本当にできるのかな」と悩む姿が見られることもあるでしょう。
そんなときは、夢の実現性や結果だけに目を向けるのではなく、お子さんが何に興味を持ち、どんなことに夢中になっているのかに目を向けてみてはいかがでしょうか。
「どうしてその仕事が気になるの?」「どんなところが楽しそうだと思ったの?」と話を聞いたり、興味のある仕事について一緒に調べたりするなかで、お子さん自身も、自分の価値観や好きなことに気づいていくことがあるでしょう。
また、この時期は、低学年に引き続き、職業体験や社会体験などを通して、さまざまな世界に触れる機会をつくるのもおすすめです。将来の夢をひとつに決めることを急がず、「こんな仕事もあるんだね」と親子で新しい発見を楽しみながら、興味の幅を広げていけるとよいですね。
こどもが将来の夢を見つけるためのきっかけづくり

将来の夢は、ただ待っているだけで自然と見つかるとは限りません。こどもがまだ知らない世界に出会ったり、誰かの姿に憧れたりすることで、「これになりたい!」という気持ちが芽生えることもあります。ここからは、夢を見つけるためのきっかけづくりのアイデアをご紹介します。
いろいろな職業・世界に触れる機会をつくる
こどもが夢を持つためには、まず「世の中にはどんな仕事や役割があるのか」を知ることが大切です。知っている職業が少なければ、選択肢もそのぶん限られてしまうかもしれません。
たとえば、ニュースやドキュメンタリー番組を一緒に見たり、実際に働いている人にお話を聞く機会をつくったり。街で見かける人の仕事に注目してみるだけでも、こどもの世界は少しずつ広がっていきます。
「世の中にはこんなにいろんな仕事があるんだ」と知ることが、こどもの「やってみたい」を引き出す、大きなきっかけになります。
「憧れ」や「ロールモデル」を見つける
こどもにとって、「あんなふうになりたい」と思える存在との出会いは、夢を描くうえで大きな力になります。
たとえば、お子さんが好きなアニメのキャラクターやスポーツ選手などがいれば、「どうしてその仕事を選んだのかな?」「どんな工夫をしているんだろう?」と、一緒に調べてみるのもひとつの方法です。憧れの人の歩みを知ることで、その仕事への興味がさらに深まっていくこともあるでしょう。
また、偉人や現代のクリエイターの伝記漫画などに触れてみるのもおすすめです。さまざまな生き方や考え方に触れることが、こどもの視野を広げるきっかけになることもあるといわれています。
日常の対話で「考える力」を育てる
夢を見つける力は、特別な場所だけでなく、毎日の何気ない会話のなかでも育まれていくといわれています。
こどもが何かに興味を示したときは、「これ、どうして面白かった?」「どこがすごいと思った?」と問いかけてみましょう。自分の気持ちを言葉にして考えることで、こどもは「自分は何が好きなのか」に少しずつ気づいていくこともあるでしょう。
そして、こどもの興味が日々移り変わっても、どうか否定せずに見守ってあげてください。こどもの夢がどんどん変化していくのは、それだけたくさんの世界に心を動かされている証でもあります。「今の好き」を応援してもらえる安心感が、「もっとやってみたい」という前向きな気持ちにつながっていくのかもしれません。
職業・社会体験施設で「本物」に触れる

絵本や図鑑、テレビで興味を持ったことを実際に体験してみることで、お子さんの「やってみたい」がぐっと現実味を帯びてくることもあります。
たとえば、「キッザニア東京・甲子園・福岡」のような職業・社会体験施設は、楽しみながらさまざまな仕事に挑戦できる、人気のお出かけスポットです。仕事をやり遂げるとお給料として専用通貨「キッゾ」がもらえ、そのキッゾでサービスを受けたり、買い物をしたり、銀行に預けることもできるなど、社会のしくみを体験できるのも大きな特徴です。
これまで知らなかった仕事に挑戦してみることで、思いがけず新しい憧れに出会えるのも、職業・社会体験施設ならではの魅力のひとつといえるでしょう。
実際にキッザニアを経験した20代の方々を対象にした調査(キッザニア白書2023)では、こどもの頃のキッザニア体験で印象に残っていることとして、「リアルな仕事体験だった」「たくさんの仕事に挑戦できた」「働く楽しさを感じた」「仕事の内容に興味をもった」といったポジティブな声が挙げられています。体験から長い時間が経っても、記憶に残り続けていることがうかがえる結果といえそうです。
今すぐ具体的な夢が決まっていなくても、「楽しい!」「やってみたい!」と心を動かした原体験は、こどもの将来につながる経験になることもあるでしょう。
将来の夢がなかなか見つからないときに親ができること

まわりのお子さんが夢を語るなかで、「うちの子はまだ何も決まっていない」と気になってしまうこともありますよね。けれど、夢が見つからないことは、決して焦るようなことではありません。最後に、そんなときに保護者の方ができる関わり方をご紹介します。
無理に決めなくていい
将来の夢は、今すぐには決めなくても大丈夫です。小学校、中学校、高校と、夢に出会うタイミングは人それぞれで、いつ見つかるかは誰にもわからないもの。なかには、大人になってから「これだ」と思えるものに出会う方もいらっしゃるかもしれません。
それなのに、夢がないことを心配するあまり、「何かなりたいものはないの?」と何度も問いかけてしまうと、こどもはかえってプレッシャーを感じてしまうこともあるでしょう。
将来の夢は、まわりに急かされて決めるものではなく、こどもが自分のペースで見つけていくものなのかもしれません。「今はまだ、たくさんの可能性のなかにいる時期なんだな」と、おおらかに構えてあげるのはいかがでしょうか。
夢が決まっていないことは、決して選択肢が限られているということではなく、むしろ、「これからどんな世界にも出会える可能性を秘めている」と捉えることもできます。
どんな夢も否定せず、まずは耳を傾ける
ようやくこどもが夢を口にしてくれたとき、それが現実的には少し難しそうなものだったり、保護者の方の想像とは少し違うものだったりすることもあるかもしれません。
そんなとき、「その職業は大変だよ」「もっと現実的な夢にしたら?」と、つい大人の視点から言葉をかけたくなってしまうこともあるのではないでしょうか。
せっかく芽生えた「やってみたい」という気持ちが、大人からの言葉によってしぼんでしまうこともあるといわれています。
大切なお子さんの未来を心配するからこそ、声をかけたくなる気持ちを、ときにはぐっとこらえて見守ってあげるのもひとつの方法かもしれません。
まずは「素敵だね!」「どんなところに惹かれたの?」と、その夢をそのまま受け止めてあげてみてはいかがでしょうか。
まずは「好き」や「得意」を一緒に見つける
「何になりたいか」という具体的な職業の名前を探そうとする前に、まずは、日々の暮らしのなかにあるお子さんの「好き」や「得意」の種を、宝探しのように一緒に見つけてあげるのはいかがでしょうか。
「時間を忘れて絵を描き続けているな」「お友達が困っているときに、すぐに声をかけてあげられる優しさがあるな」「パズルをじっと組み立てる根気強さがあるな」。
そんなふうに、日常の何気ない姿を観察して、「あなたが何かに夢中になっているときの笑顔、お母さん(お父さん)は大好きだよ」「その優しいところ、本当に素敵だね」と、ありのままの良さを言葉にして伝えてあげるのもよいでしょう。
職業という枠組みにとらわれず、大好きな人から「自分のこういうところを認めてもらえた」という経験こそが、いつか将来の夢に出会ったときに、自信を持って一歩を踏み出す一番の力になっていくかもしれません。
将来ではなく「今やってみたいこと」に目を向ける
お子さんによっては、「自分の好きや得意が、まだよくわからない」という場合もあるかもしれませんね。
そんなときは、遠い将来の大きな夢を思い描こうとする代わりに、「今週、今月、やってみたいこと」を親子で一緒にリストアップしてみるのはいかがでしょうか。
たとえば「今週末は公園で思いきり走りたい」「今月はあのお菓子を自分で作ってみたい」「図書館で面白そうな絵本を1冊選んでみたい」など、本当にささやかなことで大丈夫です。
「これをやってみたい」と自分で選び、実際にやってみる小さな「できた」の積み重ねが、こどもたちの世界を少しずつ広げていくといわれています。
その小さなワクワクの経験が、いつか「もっと知りたい」「これが好きかも」という、将来の夢につながるきっかけになることもあるでしょう。
まとめ

こどもの将来の夢は、急いで決めるものではなく、「好き」や「やってみたい」を重ねていくなかで見つかっていくものだといわれています。日々の対話のなかでお子さんの気持ちに耳を傾けたり、新しい体験の機会をつくったり。そうした関わりの積み重ねが、こどもたちが自分らしい夢に出会うための土台になります。
「将来の夢を考えるきっかけをつくりたい」「世の中にどんな仕事があるのか知ってほしい」と思ったら、ぜひ親子で、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」へ遊びにお越しください。
「キッザニア東京・甲子園・福岡」は、消防士やパイロット、ピザ職人、医師など、約100種類の仕事やサービスを体験できるこどもが主役の街です。3〜15歳のこどもたちが、本物そっくりのユニフォームを身にまとい、ワクワクしながら社会のしくみを学べる場として親しまれています。
- ※キッザニア福岡は約70種類(2026年9月時点)
パビリオンでは、スタッフであるスーパーバイザーがこどもたちの小さな「挑戦」を優しくサポートしてくれるため、まだ夢が見つかっていなくても、新しい世界に触れやすい環境があるのも魅力のひとつです。
親子で新しい発見を楽しみながら、さまざまな仕事や世界に触れてみてくださいね。キッザニアでの体験が、お子さんの「好き」や「やってみたい」と出会うきっかけになれば幸いです。