こどもの得意なことの見つけ方と伸ばし方|個性を活かす親の関わり方まで解説
2026年10月13日(火)
「うちの子、得意なことって何だろう?」「好きなことはあるみたいだけど、それを伸ばしてあげるにはどうすればいいの?」こどもの強みや可能性について、そんなふうに考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。
本来、こどもたちはそれぞれに素敵な個性を持っているといわれています。まだ見つかっていないように見えても、それは日常の小さな瞬間や、これから出会うたくさんの体験の中に隠れているかもしれません。
この記事では、こどもの得意なことの見つけ方・伸ばし方から、苦手との向き合い方まで、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」の視点をもとにご紹介します。最後まで読めば、お子さんの「得意」のヒントがきっと見つかるはずです。
こどもの得意なことを伸ばすメリットは?

「得意なことを伸ばしてあげたい」と思ったとき、それがこどもにとってどんな良い影響をもたらすのか、気になる方もいらっしゃると思います。まずは、得意なことを伸ばす代表的なメリットを、一緒に見ていきましょう。
自信と自己肯定感が育まれる
「できた!」「これが得意!」という感覚は、こどもにとって小さな自信の源になるのかもしれません。得意なことに夢中になり、自分の力でやり遂げる経験を重ねることで、「自分はできるんだ」「自分のままでいいんだ」という自分に対する自信、すなわち自己肯定感の育成につながる可能性があるという考え方もあります。
この自己肯定感は、こどもの心の土台となる大切な存在です。根っこがしっかりと張った木が風に強いように、自信を持ったこどもは、新しいことにも「まずはやってみよう」と一歩を踏み出しやすくなるといわれています。
物事に深く没頭する「探求心」が育まれる
自分の得意なことや好きなことに時間を忘れて熱中する。その「没頭する経験」そのものが、こどもたちの集中力や探求心の向上に役立つ可能性があるといわれています。「もっと知りたい」「どうしてこうなるんだろう?」と試行錯誤を繰り返す時間は、これからの学びの土台になるかもしれません。幼い頃にひとつのことを深く掘り下げた経験は、将来どんな分野に進んでも、自分らしく学びを深めていくための力強い味方になってくれるでしょう。
友達や周りとの関わりが豊かになる
得意なことや大好きなものがあると、自然とお友達や周りとの関わりも豊かになるといわれています。たとえば、自分の得意なことを通じて、困っているお友達に「こうやるとできるよ」と優しく教えてあげたり、反対に友達の得意なことに助けられたり。自分の得意なことで誰かに喜んでもらえる経験は、こどもにとって大きな自信になります。「自分にもできることがある」「お友達にもすごいところがある」とお互いを認め合うことで、思いやりの心を育む一つのきっかけになる可能性もあります。
こどもの「得意なこと」の例

「得意なこと」と聞くと、スポーツで賞をもらったり、勉強が抜群にできたりといった、分かりやすい成果を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも、こどもの「得意」は、もっと身近な日常の中に隠れていることもあるようです。
ここでは、こどもの「得意なこと」の例をいくつかご紹介します。あくまで一例ですので、普段のお子さんの姿と重ねながら、参考のひとつにしてみてくださいね。
人と関わる・コミュニケーション系
こどもの様子の一例
- 初めて会ったお友達や周りの人に、自分から挨拶ができる
- 自分の嬉しかったことや感じた気持ちを、一生懸命伝えてくれる
- 周りの人の表情やいつもと違う変化によく気づく
人と関わる力は、これからの時代を豊かに生きていくために大切な力のひとつ。活発におしゃべりをする子だけでなく、周りの様子をじっと見守れることや、相手の気持ちにそっと共感できる繊細さも、素晴らしい「得意」の形といえるかもしれません。
いつも穏やかに周りを安心させてくれることや、相手の小さな変化に気づいてそっと寄り添う優しさは、これからたくさんの人と信頼関係を築いていくための、大きな強みになっていくはずです。
体を動かすこと・スポーツ系
こどもの様子の一例
- アスレチックや遊具、ジャングルジムなどに怖がらずに挑戦できる
- 外に出て体を動かす遊びを好む
- 体力があり、お出かけのときも最後まで元気に歩ける
体を動かすことが得意なお子さんは、全身を使って表現する楽しさを、今まさにのびのびと味わっているのかもしれません。スポーツの習い事で目立つ成果を出すことだけではなく、「動くことが好き」「体を動かすのが楽しそう」という純粋な気持ちそのものも、得意の第一歩。日々の何気ないお散歩や公園遊びのなかに、その子らしい健やかな強みを探してみてくださいね。
絵を描くこと・創作系
こどもの様子の一例
- お絵描きや粘土細工で、自分なりの色使いや形を楽しんでいる
- 折り紙や工作、ブロックなど、手先を使った細かい作業にじっくり取り組んでいる
- 歌を歌ったり、自分で作ったお話を嬉しそうに聞かせてくれたりする
創作活動が得意なお子さんは、自分の中にある独自の世界を表現することに喜びや楽しさを感じやすいといわれています。大人の枠にとらわれない自由な発想や、「次はどうしようかな」と試行錯誤する時間は、その子だけの特別な強みと言えるでしょう。
思考・学習系
こどもの様子の一例
- 絵本や図鑑が大好きで、お気に入りのページを何度も熱心に見ている
- テレビのニュースや新聞、地図など、社会の出来事や大人の世界に興味を持つ
- 「どうして空は青いの?」「これってどうなっているの?」と、不思議に思ったことを質問する
「なぜ?」「どうして?」という問いを持ち続けられる力は、思考系・学習系の得意のサインかもしれません。知ることへの純粋な興味や探求心は、学びの土台になる大切な力のひとつといわれています。「どうしてだと思う?」と一緒に考える時間を、ぜひ大切にしてあげてください。
こどもの得意なことの見つけ方

「うちの子の得意なことが、まだよくわからない」という場合も、焦る必要はありません。まずは、じっくりお子さんの様子を観察してみてください。没頭している様子が見られたら、習い事やさまざまな体験に触れる機会を作るのもおすすめです。ここでは、得意なことを見つけるためのヒントを順番にご紹介していきます。
日常の「夢中」に得意のヒントを探す
得意なことの多くは、「好き」という気持ちから始まるといわれています。こどもが時間を忘れて取り組んでいるもの、何度も繰り返しやりたがるものに目を向けてみてはいかがでしょうか。例えば、紙いっぱいに絵を描き続けること、ブロックを何時間も組み立てること、楽しそうに歌を歌うこと、夢中で虫を観察すること。「あれ、またこの遊びをしているな」と思うことの中にこそ、得意のヒントが隠れているかもしれません。
習い事の体験教室に行ってみる
少し視野を広げて、新しい世界に一歩を踏み出してみるのも方法のひとつです。スポーツ、音楽、アート、語学など、さまざまな習い事の体験教室に行ってみることで、それまでおうちの中だけでは見えなかったお子さんの新しい一面に出会えるでしょう。
「楽しい!」「もっとやってみたい」という本人のきらきらした表情が見られたら、それだけで十分。「うちの子はどんな環境だと生き生きするのかな?」と今後の選択肢を広げるような気持ちで、まずは気楽に足を運んでみてはいかがでしょうか。
さまざまな体験に触れる機会を作る
幼少期は、「得意なものをはっきりさせる」というよりも、「何が好きか」を探していく時期といえるかもしれません。「毎週通う習い事は少しハードルが高い」と感じる場合は、単発のイベントや、ちょっとした初めての体験を取り入れてみるのもひとつの方法です。
お出かけ感覚でさまざまな職業体験ができる場として、「キッザニア東京・甲子園・福岡」のような施設もあります。キッザニアは、消防士・パイロット・ピザ職人・医師など約100種類の仕事やサービスを、3〜15歳のこどもがユニフォームを着て本格的な設備や道具で体験できる「こどもが主役の街」です。
- ※キッザニア福岡は約70種類(2026年9月時点)
仕事をやり遂げるとお給料として専用通貨「キッゾ」がもらえ、そのキッゾを使ってサービスを受けたり、買い物をしたり、銀行に預けることもできるなど、社会のしくみを体験できるのも大きな特徴です。パビリオンではスーパーバイザーと呼ばれるスタッフがこどもたちをサポートし、仕事の楽しさや意義を一緒に伝えています。
キッザニア白書2014に掲載された調査では、キッザニアの利用回数が多いほど、こどものキャリア意識にポジティブな影響を与えているという調査結果も示されています。
来場回数を重ねてさまざまな仕事やサービスに触れることは、こどもたちの社会への視野を広げ、知的好奇心を刺激してくれることでしょう。「やってみたら楽しかった!」「もっと知りたい」という体験の積み重ねが、こどもたちがまだ見ぬ自分の「得意」に出会うきっかけになるかもしれません。
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キッザニア白書2014 p.8
参照:
こどもの得意や個性を伸ばすために親ができること

こどものなかに「得意の種」や「好き」を見つけたとき、それをより豊かに伸ばしていくために、周りの大人はどのようにサポートしていけばよいのでしょうか。日々の関わりのなかで、意識してみたいポイントをまとめました。
「プロセス」を言葉にして伝える・質問する
こどもが何かに挑戦した際は、結果だけでなく「プロセス」に目を向けた言葉を添えてみてはいかがでしょうか。
「最後まであきらめずに考えていたね」「この色の組み合わせ、工夫して塗っていて素敵だね」といったように、努力や工夫の過程を具体的に伝えることで、自分の姿勢を見てもらえているという実感につながるかもしれません。
また、褒めるだけでなく「質問する」機会を積極的に設けることもおすすめです。「作っているとき、どんな気持ちだった?」「一番頑張ったのはどんなところ?」と問いかけることで、自分の中の気づきを言葉にするきっかけにもなるでしょう。その経験が、自分の「得意」や「好き」を理解する一歩につながっていくはずです。
こどもに自分で選んでもらう機会を増やす
こどもの「得意」を伸ばしていくうえでは、日々の暮らしのなかで「こども自身が選ぶ機会」を少しずつ増やしていくことも大切だといわれています。保護者の方が「こういう特技を身につけてほしい」と用意するよりも、本人の「これをやってみたい!」という気持ちを、ぜひ後押ししてあげてください。
たとえば、週末のお出かけ先や公園で遊ぶ遊具を決めるときなど、小さな「選ぶ」場面は日常のあちこちにあるもの。「今日はどっちで遊んでみたい?」と問いかけてみるだけでも、お子さんが自分の気持ちと向き合うきっかけになるかもしれません。
自分で選んだことには、自然と「やってみよう」という前向きな気持ちが芽生えやすいものです。こうした小さな積み重ねが、お子さんの「得意」を見つけるヒントにつながっていくのではないでしょうか。
得意なことに没頭できる環境を整える
お子さんの「得意」や「好き」が少しずつ見えてきたら、その世界にじっくり没頭できるような環境を整えてあげるのもおすすめです。
たとえば、絵を描くことが好きなお子さんなら、「描きたい!」と思った瞬間にすぐ手に取れるよう、画用紙やクレヨンをこどもの手の届く場所に置いてあげましょう。「なぜ?」「どうして?」と知ることが大好きな子なら、気になったことをすぐに調べられるよう、図鑑を身近な場所に並べておくのも素敵ですね。図書館を親子で積極的に利用してみるのもよいかもしれません。
このとき意識したいのは、こども自身で取り出したり、片付けたりできる仕組みにしてあげること。保護者の方が手が離せない時にも、お子さん自身で「やってみたい」をすぐに形にできる環境があれば、大人の手を借りずとものびのびと自分の世界を広げていくことができるでしょう。
苦手なことへの向き合い方

得意なことがある一方で、誰にでも「ちょっぴり苦手なこと」や「なかなかうまくいかないこと」はあるものです。「得意なことばかりさせていていいの?」「苦手なことにも挑戦させた方がいいの?」と心配になることもあるかもしれませんが、焦らなくても大丈夫。こどもは日々少しずつ成長しています。お子さんの苦手こそ、じっくりと長い目で見守ってあげましょう。
苦手と得意を組み合わせてみる
苦手なことに取り組むのが少し難しいときは、「好き」や「得意」と組み合わせてみるのもひとつの方法です。
体を動かすのが少し苦手な子でも、大好きな音楽に合わせてダンスをしたり、ヒーローになりきって走ったりするうちに、自然と体を動かす楽しさに出会えるかもしれません。お絵描きが苦手な子も、大好きな動物や乗り物がテーマなら、自然と鉛筆を握ってくれる場面も増えていくでしょう。
「苦手だから練習しようね」と真正面から向き合うと、こどももちょっぴり身構えてしまうもの。大好きな世界という「楽しい入り口」を通じて、ぜひ挑戦のハードルを下げてあげてくださいね。
スモールステップを意識する
苦手なことに挑戦するときは、目標を小さく分けて、少しずつ「できた!」を積み重ねていきましょう。たとえば、細かい作業が少し苦手なお子さんであれば、最初から作品の完成を目指さなくても大丈夫。「今日は折り紙を半分に折るだけで大成功」「今日はハサミで一回チョキンと切れたね」そんな小さな一歩の積み重ねによって、「これなら自分にもできそう」という前向きな気持ちが育まれていくはずです。
まとめ

こどもの「得意なこと」は、決して特別な才能や目に見える成果だけを指すものではありません。
日々の暮らしのなかで見せる夢中な姿や、一生懸命に何かを試行錯誤しているプロセスそのものに、その子だけの輝かしい強みが隠されていることでしょう。
「うちの子の得意なことってなんだろう?」と、じっくり長い目でお子さんを見つめる その温かい眼差しこそが、こどもたちの得意を見つける第一歩になるのかもしれません。
「もっとたくさんのことに触れさせて、こどもの得意を一緒に見つけていきたい」「より本物に近い体験をさせてみたい」そう思ったら、ぜひキッザニア東京・甲子園・福岡へ足を運んでみませんか?
幼い頃にたくさんの役割や仕事に触れた経験は、きっと「得意」や自信を引き出す素敵なきっかけになるはずです。
こどもたちの可能性をのびのびと広げる旅を、まずは小さなお出かけから、一緒にはじめてみませんか。