安藤教授 推薦文

おこさまへ

あなたの青い鳥はなに? キッザニアで自由研究をしてみよう

 『青い鳥』のお話を聞いたことがあるでしょう。幸福の青い鳥をさがす旅に出たチルチルとミチルの夢物語。そのお話の最後に二人がおとずれるのが「未来の国」です。そこにはこれから生まれるこどもたちが、「時の老人」に導かれて出生の船に乗る順番を待っています。ここから旅立つとき、こどもたちのだれもが、一人ひとつずつちがった発明品を贈り物としてもっていくことに決まっています。美しい花の育て方、たくさんの病気を治す薬、宇宙を平和にするしくみ...。
 でも生れ出たとき、自分がなにをもってきたのか、みんな忘れています。
 人生は、自分がこの世にもってきた発明品を思い出し、それを作り上げてゆく旅なのではないでしょうか。
 それを思い出す手がかりは、この社会のなかで働くいろいろな人たちの姿に触れたとき、あなたの心に芽生える「あれってすてき」「あんなことやってみたい」というささやかな気持ち、そしてそれを自分でやってみたときの「これならできそう」というちょっとした手ごたえです。
 学校のお勉強もあなたが持ってきた発明品さがしの手がかりになります。しかし、もっとたくさんの手がかりを「キッザニア」の100近いお仕事の中に見つけることができるでしょう。私たちの生活の中の幸せを支えるお仕事をしてくれている人たちは、みんなそれぞれの発明をさがし、それを形にしようとしているのです。青い鳥がいるのは、そこです。
 あなたが持ってきた発明品は、そのようなたくさんの人たちの働く姿から受け取る手がかりによって、きっとあなただけに見える形で、この世に届けられるでしょう。そこからあなたの「青い鳥」をさがしてゆくのです。それがキッザニアの自由研究です。
 この夏休み、あなたの「青い鳥さがし」の旅の第一歩を、キッザニアで踏み出してみませんか。


保護者の方へ

 こどもはなぜ学ばなければいけないのでしょうか。
 それはこどもたちが、近い将来独り立ちして生きていかなければならないこの世界が、「知識」によってできているからです。この世界を作り上げている「知識」を学んで、仕事の中で、それをお互いの役に立つように使いあうことで、私たちは生かされているからです。
 人類が長い歴史を通して、文字通り命をかけて発見し創り出し積み重ねてきた知識のエッセンスをこどもたちにできるだけ広く学ばせようと作られたのが学校でした。しかし、社会が日々大きく変化する中で、こどもたちは学びとともに様々な体験をすることが求められています。だれかがどこかで、こどもの学びをホンモノの世界へとつなげてあげなければなりません。
 キッザニアの「わくわく自由研究」のこの広告に、お母さん、お父さんが目をとめてくださったこの瞬間から、お子さんの学びの姿が変わります。この広告に目をとめた時点で、親御さん自身が、こどもの目をより広い世界に、人々が生き生きと働くホンモノの社会に開く扉の鍵を開こうとしているからです。なぜならキッザニアで学ぶことができる「知識」は、いまの社会で実際に使われている形の「知識」に近いものだからです。
 まだいちどもキッザニアを訪れたことのないお子さんには、そこで世の中にこんなにたくさんの仕事があること、それぞれの仕事がこどもに扉を開いて待っていてくれていること、そこで責任感を感じながら働くことが楽しく、お金を稼ぐことが辛抱のいることで、お客様に感謝されることがやりがいにつながることを知るきっかけになります。その経験が、家に帰ってからも親御さんとの会話や仕事の手伝いなどに影響することも、大学の研究で明らかにされています。
 ですからこの夏休みは、まずキッザニアに行く機会を作ってあげてください。
 それだけでも学校しか知らないお子さんにとっては「目からうろこ」の経験でしょう。キッザニアを訪れた当日は、その日の山ほどの体験に手いっぱいで、自由研究のテーマなんか見つからないかもしれません。それでも自由研究に取り組むほかのお子さんの姿から、ふだんのキッザニア以上の何かを感じ取ってくれるはずです。そして家に帰ってから、お母さん、お父さんとその経験について話をするなかで、お子さんなりの自由研究のテーマに気づき、その気持ちをもって実際に社会で働く人々の姿を見直して、何かを形にしてくれるでしょう。
 これまでにもキッザニアを訪れたことのあるリピーターのお子さんは、その楽しさが十分わかっているはずです。そのときの思い出を、おうちでお子さんにもう一度語らせてあげてください。そのときなにか「問い」が出てくればしめたもの。「もっとおいしく作るにはどうしたらいいのかな」「ホントはもっとたいへんなんでしょ」「あの仕事につくにはどうしたらいいんだろう」。こどもだからといって、素朴な問いばかりではないかもしれません。学校の自由研究にふさわしくない問いかもしれません。こどもから自然に自発的に出てきた「問い」であることが大事なのです。それについて、お父さん・お母さんともちょっとだけシェアしてから、キッザニアの「わくわく自由研究」に参加させてあげるとよいでしょう。
 働くことはお金をかせぐだけのつらいこと、学校とは無関係なこと、大人になってから考えればいいこと...。そういう古いむなしい仕事観を180度転換させて、自分の興味や能力を通して仕事を、社会を、お金を、こどものころからどこかでポジティヴに意識させる。そのきっかけが、この夏のキッザニア「わくわく自由研究」を通して、こどもと親御さんとの間に生まれることを願っています。